こんにちは。
少し更新に日が空いてしまいましたが、今日はほんとに悩ましい悩み
計算ミスが直らない
について、それってホントにミス?っていうお話を書きたいと思います。
・計算ミスが直らないんだけど!
・計算が途中で終わってる?
・簡単な一桁の引き算、なぜ間違える?
お友達が苦しんでいた計算ミス問題。
実は本人の不注意ではなかったんです。お友達の思いもありご本人の許可を得て、お友達の実話を公開します。
計算間違いの原因がわからない
今回書くのはお友達の実話です。お友達のお嬢さんはAちゃんはわが子の2つ上。中受をされて、難関と言われる学校に合格されています。
ただ、最後まで計算ミス(しかも一桁の計算)や、式を立てても最後まで計算をせずに式の途中を答えと思って解答してしまうことがあったそう。(例えば三角形の面積で最後の÷2を忘れる、みたいな感じです。)
親側から見ると不可解な間違いで、何度もしっかり解いて!とテストの度に諭していたそう。(もちろん時には感情的もなったそうで…)
この間違いがなければ、とかなり毎回悩んでいたそうですが、かなりのスピードで解かないといけないテスト。きっと相当焦っているからだと解釈し、6年生後半になってからはもう、なるべく落ち着いて解くようにとだけ、毎回話していたそうです。(それしか言いようがなかったとのことでした…)
けれど、実はこれって、ただの焦りだけではなかったことが後に判明したんです。
やっぱりおかしな計算ミス
無事、希望の学校に合格したAちゃんでしたが、また同じミスを中間テストで連発しました。
中1の中間テストと言えば、数学だとたいてい正負の数が出てきますよね。
問題量もそこまで多くないし、受験の時のような急ぐテストではなかったにもかかわらず、プラスマイナスを間違えたり、÷と=を見間違えたり。
ここで、私のお友達は「これはテスト時の焦りだけの問題ではないかも」とその間違い方に違和感を抱き、子どもの発達の分野について、詳しいご友人に相談することに。
そして、一度WISC(ウィスク)という検査を受けてみないか?という話になったそう。
私も詳しくないのでWISC検査(ウィスク)とは何かについて、引用しますね。
WISC検査は「言語理解」「知覚推理」「処理速度」「ワーキングメモリー」の4つの指標とIQ(知能指数)を数値化する検査で、その子の「得意な部分と苦手な部分」から「その子にとってより良い支援の手がかりを得る」ことを目的として行う検査です。
よく誤解を受けやすいのですが、WISC検査は発達障害かどうかを見るための検査ではありません。発達障害かどうかについては、あくまで専門の医師による総合的な判断になりますのでご注意ください。
杉並区ホームページより:https://www.city.suginami.tokyo.jp/kosodate/yakudatsujoho/sugilabo/news/r01/1055217.html
要するに、どういった特性があるのかが数値的にわかり、苦手分野が可視化できる検査ということですね。
お友達はAちゃんがもし「注意力が低い」など、そういった特性があった場合、それに合った手だてを考えてあげたいと思ったそうです。
そして、Aちゃん自身も何か自分を知る手掛かりになるかもしれないと前向きな気持ちで検査を受けたそう。
計算ミスの原因は
そして、検査結果の中で一番この計算間違いに直結すると思われた原因が
書字速度と思考速度のアンバランス
頭の中での思考の速度と書字の速度が、数値化するとかなりアンバランスだったそう。彼女の場合は頭の回転が速くて、書字の方が遅め。
多少のバランスの悪さならどの人も持っているそうですが、Aちゃんの場合はそのバランスの悪さが人より大きく、計算上の思わぬミスという形で表立って出てきてしまっていたんですね。
頭では計算も済んでいる、問題は解ききっている、終わっているつもりでいるのに、実は書字ではまだ書いていない、ということが間違いの原因ではないかと検査を担当した先生からお話があったそうです。
そして、こういった場合、問題が簡単であればあるほど、頭の中は高速回転するので間違いが起きやすい傾向もあるとのこと。
・最後のわり算を忘れる(計算を最後までしていない)
・簡単な計算を間違える
Aちゃんはこういった間違いに加えて、熟語の問題でも二文字目を書かずに次の熟語に進んでいたりということもたまにあったそう。
テストの度に毎回悩ましく、もちろん本人も「なんで書いてないんだろう」とテスト後に涙することもあったようですが、お友達もAちゃんも、この検査を受けてすべてがすっきりしたそうで、今までの間違いに納得ができたと話していました。
緊張度合いがいつもよりも高い場合、より顕著に間違いも出やすいそうです
計算ミスをとがめる前に
お友達はこの結果を聞いて、
「もっと早くわかっていたら、対処の仕方も変わってたよね」と。
すべての間違いが特性からくるわけではないだろうけど、本人もしんどかったことをもうちょっと早く理解してあげられてたら良かったと言っていました。
計算ミスや読み飛ばし、勘違いに起因する間違いは誰にでもありますが、アンバランスさで苦しんでいる場合もあるんだな、と頭ごなしに子どもの間違いを叱っていた自分を反省した瞬間でした。
計算ミスへの対処
Aちゃんが、検査をしてくださった先生から
- 自分がそういう間違いをしやすいということを自覚する
- その視点で必ず見直しをする
- 間違いを減らすようにプラスマイナスの記号に印をつけたり、
自分なりに決めたチェックを付けたりする - ミスを減らすと同時にその分のプラスの得点を取れるように取り組む
というようなアドバイスを頂き、緊張する場面ではことさらに意識して、落ち着いて問題に取り組めるように練習しているそうです。
自分の特性に向き合って、直していけるように努力しているそう
本人に会った働きかけを
計算ミス気を付けてよ!だけでは済まされなかった今回の実例。
計算ミスを通じて、たまたま自分の特性を把握したAちゃんでしたが、計算ミスは誰にでもあることですよね。
特性の把握、というようなことでなくても、「なんでこんなミスをするんだろう」、「どうして注意して解けないんだろう」と子どもを怒ってしまう前に、どうしたらミスをしなくなるかな、と本人に合った声かけ、対処法を考えてみるのも大切だな、と思わされました。
わが子も計算ミスが多かったので、
テストの時には左手の甲の親指の付け根に赤ペンや青ペンで丸ポチを小さく書いておき、「見直しすること」を思い出してね!という印にしてました。
この時期、計算ミス、勘違い、読み飛ばし、そういった1つのミスが合否を分けるということに、大きな不安、心配を抱く時期ですよね。
ちょっとした間違いにイライラし、絶望感に打ちひしがれてしまったり。
それは子どもを想う親としては当然のことですが、少しでも前向きに対処しながら、乗り切って行ければいいなというお話でした。
Aちゃんのように、間違ってしまうお子さんの方もつらいはずですから。誰しも、合格したいですもんね。
2月1日まであと「88日!」
まだまだ、できることはたくさんあります!1つ1つ積み上げていってくださいね。
では、また更新しますね。